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INTERVIEW

「東京というステイタスに縛られていた」首都圏で得たキャリアを広島の中小企業へフィードバック。

田村 雅紀さん

東京都→広島市
2021年
株式会社大進本店 店舗営業部 副部長

東京の暮らしとそこで得たキャリアを離れるには勇気が必要でした。しかし広島で感じたのはキャリアを活かしながら将来の道は開けるということでした。

移住までの経緯を教えて下さい

私は東京生まれ、東京育ち。元々、東京から離れたことがありませんでしたし、離れたいと思ったこともありませんでした。若い頃は、もし地方に転勤という辞令が出たら転職しようと考えていたくらい東京に執着していました。

移住を考えたきっかけは、妻が広島県世羅町出身だからです。もともと私も娘も広島が好きで、夏休みや冬休み、世羅町でゆっくり過ごすのが楽しみでした。娘が小学4年生だったこともあり、移住するならできるだけ小さいうちにと思い、広島で仕事を探し始めました。

どんな方法で仕事を見つけましたか

前職は外資系アパレルブランドの日本法人のマネジメントをしていました。広島への移住のため、まず妻と一緒に何度かオンラインセミナーに参加し、民間のエージェントに登録。広島県の求人マッチングシステムにも登録しました。
当初は、妻の実家に近い尾道に住みたいと思っていたのですが、経験を活かせるアパレル関係の仕事は尾道や福山では見つかりませんでした。企業の数は広島市のほうが多いから、広島市内で私のキャリアを生かせる仕事はあるのかと、ひろしま移住サポートセンターの相談員・森上陽子さんに探してもらうことにしました。しかしこれも見つからない。アパレルにこだわらず職種を広げても希望の条件では見つかりませんでした。

そこで考え方を変え、中小企業診断士の資格を取っていずれ広島で独立しようと思い、資格取得のための勉強を始めました。多い日で1日10時間位勉強しました。そして座学は自分で進められるので、中小企業診断士としての実務経験を積むため、森上さんに企業の立て直しや経営に携われるポジションの会社を探してもらうことにしました。森上さんは私の要望や悩みを親身に聞いてくれ、見つけてくださったのが、ここ大進です。広島県独自の取り組みで、一般の求人にも出ていないマッチングだったのでとてもありがたかったですね。

とは言うものの、私はこれまで外資系のアパレルブランドに関わっていたため、老舗進物店という業種に少し抵抗がありました。ただ、経営や店舗運営、システムなどが旧態以然としていて将来のためには立て直しが必要な企業。葛藤はあったものの、それこそ私がやってみたかった仕事でした。さらに大進の専務がすぐに東京に会いに来て、「ぜひ協力してほしい」と言ってくださり、2021年5月に採用になりました。

仕事はいかがですか

入社後は店舗営業のマネジメントの枠を超え、人事評価制度、物流や店舗運営、デジタル化の問題点を洗い出し、改善方法を経営陣に提案して新しい経営・業務スタイルを進めています。昔から続いている経営の根幹にテコを入れ、短期間で結果を出さなければいけないので厳しい提案もしています。それでも会社に利益を出して社員の給料を増やすことが私の役目。私の考えを伝え続けていったことで、スタッフの皆さんも少しずつ理解して、意識を変え始めてくれていると思います。

広島に移住して暮らしは変わりましたか

正直に言うと、私はあまり変化がありません。朝、中小企業診断士の二次試験のための勉強をした後で出社して、仕事をして帰宅。週末はショッピングモールのレクトやジ・アウトレットなどへ家族ででかけています。

妻も環境の変化に最初は戸惑いもあったかと思いますが、両親や親せきの多く住む広島に変えられたことで少しずつ不安が安心感に変わってきていると思います。
小学4年生の娘は当初、東京の友達と別れることを悲しんでいましたが、今はこちらで友だちも増えて楽しそうにやっています。家族で一番広島弁に馴染んでいますよ。

広島市内を見渡した時、北側に山があって、南に海、そしてその間に川がある。これっていいよねといつも妻と話しています。東京に住んでいた頃、月に一度行くキャンプでは山梨、千葉まで足を伸ばしていましたが、広島だと車で1時間ほどで行けてしまうんですね。現在は広島市西区に住んでいますが、いつか独立してリモートワークが可能になれば、田舎暮らしもいいなと思っています。

移住を考えている人にアドバイスはありますか

決断には勇気がいります。私もそうでした。だけど広島に住み始めてみると何も不自由はないし、どうってことはない、というのが正直なところです。首都圏と物理的な距離感を感じないですし、人との繋がりはそう切れることはないと思っています。東京というステイタスは、実は必要ありませんでしたね。

仕事の日

4:30 起床
資格取得のための勉強
6:30 朝食作り
7:40 家を出る
8:10 出社
13:00 打合せや、現地でのチェックなど
19:00 帰宅・食事
20:00 自宅で筋トレ・入浴
22:00 就寝

休日

4:30 起床・勉強
7:30 朝食作り
団らん
13:00 家族でショッピング・夕食の買い出し
19:00 夕食
20:00 自宅で筋トレ、入浴
22:00 就寝
22:30 友人や家族と電話
24:00 就寝
田村雅紀さん

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