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HIROBIRO. 広島移住トピックス

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☆セミナーレポート☆「HIROBIRO.ひろしまinトーキョー きこりビジネス×茅葺ゲストハウス×こだわりの6次産業」

☆セミナーレポート☆「HIROBIRO.ひろしまinトーキョー きこりビジネス×茅葺ゲストハウス×こだわりの6次産業」

地域の魅力を高め、観光客を呼び込むため、空き家を活用したゲストハウスの運営や地域の情報発信、きこりビジネスの後継者など、福富ならではのサスティナブルビレッジづくりに向けた取組について、参加者と意見交換をしました。

千代田区内神田の多目的スペース「the C」を会場に、「HIROBIRO.ひろしまinトーキョー きこりビジネス×茅葺ゲストハウス×こだわりの6次産業」を開催しました。
今回の舞台は、広島県東広島市「福富町」。4人のゲストに登壇いただき、福富町における「こだわりの郷グループ」の活動や「きこりビジネス」、大学と連携した空き家活用の取組、ゲストハウスの魅力とまちづくりの可能性について、時にユーモアも交えながら語っていただき、その後、参加された方々との意見交換を行いました。

片岡裕士さん(有限会社カントリーグレイン 代表)
米国への留学時、カレッジ併設のニュースタートライフセンターで、患者が食生活を変えることにより、快復に導かれる姿に接し、食生活の重要性を確信する。ライフスタイルセンターのチーフシェフとして一年間働き、帰国。現在カントリーグレインの商品開発、Café SPROUTSのメニュー開発を行っている。

自らが魅力ある町づくりを志し、活動してもらえる人。そんな方に福富に来てもらいたい。

<片岡裕士さん>
いい水でパンを作りたいとの思いから,パン作りに適した水を求めて,ここ福富の地に移住してきた。
国内産小麦100%の天然酵母パンにこだわり,古民家を改装したレストランでは地産地消を心がけた地元野菜の健康的な家庭料理を提供している。福富町内には「こだわりの郷ぐるーぷ」というグループがあり,ジェラートやチーズを提供する酪農家,自然農法を営む有機農家,きこりやなど11事業者がゆるくつながりを持って,活動している。年間来場者数は19万人で,平日でも多くの人が訪れており,今後も体験型観光の大きな可能性を秘めている。
町内には宿泊施設が無いことから,福富町に誇りを持ち自らが魅力ある町づくりを志して活動してもらえる人,地域の人と積極的に交流を持ち,永続可能な地域づくり(サスティナブルビレッジ)を考えられる人に,ゲストハウスの経営等を行ってほしい。グループ員全員で応援するので,ぜひ福富町へ来てほしい。

下永速さん(きこりや 代表)
本業の“きこり”のほか、製材や切り出した木材を利用した建築も手掛けている。福富産の木材を利用した木工製品の販売、木工教室の開催など、国産材の普及にも取り組む。福富の情報発信と地域での移住者の受入支援を積極的に行っている。また価値観を共有でき意欲のある事業後継者を求めている。

山師がいなくなってはいけない。地球は僕らの仮住まいを信念に、山を次代へ引き継いでいくための後継者を募集。

<下永速さん>
材木を製材して市場へ出したり,端材を木工品に使用したり,おが粉を家畜飼育用の敷料に使ったり,山には捨てるものがない。
木を通して,地域の自然を循環させることで,地域内の経済を支え,それにより新しいライフスタイルをつくることができ,最終的には伝統文化を守ることができると考える。
山師がいなくなってはいけない。
山の需要はまだまだあるとの思いから,新たな展開へ望みたい。思いに共感し,きこりの事業を継承してもらえる方にぜひ移住をしてきてもらいたい。

谷川大輔さん(近畿大学工学部 講師)
5年前に東京から移住。大学からほど近い、福富町に自ら空き家(母屋、蔵、納屋、木小屋、畑を含む約300坪)を購入。妻(32)と息子(2)と学生と共に、空き家再生を中心にまちづくりの活動などを行っている。一級建築士で専門は、建築設計・建築論。

建築を学ぶ学生の発想で空き家を再生。自らも福富町に空き家を購入し、地域課題の解決を目指す。

<谷川大輔さん>
東京都出身で,大学も仕事も東京で営んでいたが,建築の仕事に関わるうちに,机上の理論ではなく実際に地方の建築も知りたいと思うようになり,近畿大学工学部建築学科の講師に着任することを決めた。神奈川県出身の妻のほうが積極的に「田舎に行こう」と後押ししてくれ,大学のある東広島市へ転居した。
「どうせ住むなら田舎で暮らしたい」と古民家を探していたところ,福富町に築100年超といわれる木造平屋建ての古民家にめぐりあい,すぐ購入した。新しいものを作っていくことも大切だが,そのためには,まずは古いものがどういったものだったかを知る必要がある。それにより,よりよいものづくりができると信じている。
母屋部分に地域の憩いの場と観光客や移住希望者が宿泊できる場を作り,お互いが交流できる場をつくりたいと,研究室の学生たちと一緒に改修している。今後も,地域の住民や行政学生とともに「空き家再生まちづくりプロジェクト」に取り組んでいきたい。

西村祐子さん(ゲストハウスプレス 編集長)
2013年より日本のゲストハウスの魅力を伝えるフリーペーパー&Webサイト『ゲストハウスプレス』を運営。全国の宿を独自取材、単に「安価」「素泊まり」の宿という概念を越えた、「人と人を繋ぐ」「人とまちを繋ぐ」役割を持つ日本のゲストハウスと運営するスタッフの想いを伝えている。

「よそ者」「若者」「ばか者」がまちを変える!

<発言要旨>
ゲストハウスといっても,さまざまな「かたち」がある。
都会のビルをまるごとリノベーションした都市型ゲストハウス。田舎の生活がそのまま体験できる田舎体験型(古民家)ゲストハウスなど。その土地,まちにあった宿づくりをすることが大切で,福富町に合ったゲストハウス(宿)像について徹底的に考え,行動に移し,試行錯誤することが重要である。
ゲストハウスは自分の「ナリワイ」としてまちの人とよそ者(泊まりに来る人)を繋ぐ役割を持っており,まちのファンづくりにも欠かせない。コミュニケーションの場として,多くの外国人や日本人が訪れるゲストハスは地域のハブ(継ぎ目)=翻訳者といえる。

<意見交換>
セミナーゲストの片岡さんが作られた天然酵母パンをいただきながら,会場の皆さんの質問に答える形で意見交換を行いました。
片岡さんからは,広島市からのIターン者である経験をふまえ,福富町の人たちのあたたかい人柄について説明がありました。
きこりやの下永さんからは「移住してきた際には,まちで会ったら必ず挨拶をすることが地域と溶け込むコツ。そうすればみんなが野菜等を届けてくれるようになる」といったお話をユーモアたっぷりに語っていただき,笑いの絶えない時間となりました。
多くの参加者がセミナー終了後には是非一度福富を訪れたいとおっしゃっていました。

セミナースケジュール

<第1部> 広島県と東広島市の移住施策の紹介
<第2部> ・自然と共生するサスティナブルビレッジ福富【片岡さん】
・きこりの仕事【下永さん】
・空き家活用の取組について【谷川さん】
・ゲストハウスの魅力とまちづくりの可能性【西村さん】
<第3部> 意見交換
開催概要
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