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「オフィス移転に2億円」前例のない助成制度を実現した、Uターン実体験

「オフィス移転に2億円」前例のない助成制度を実現した、Uターン実体験

https://twitter.com/josako70/status/1317088999211626497

先日、広島県に移転するITベンチャーやスタートアップに対し、最大2億円を支援する助成制度がSNSで話題になった。


2021年2月末までの期間限定の企業向け助成制度。驚くべきことに、発表からおよそ1カ月間で、400以上の企業から移転に関する問い合わせがきたという。

この制度の裏側には、一人の女性の「広島県に住む人々への思い」があった。HIROBIROでは、オフィス誘致を担当する八巻淳さんに、発足の背景や広島に対する思いを伺った。

※ご好評につき、2億円助成制度は締め切らせていただきました。1億円の助成は引続き受け付けておりますのでご検討ください。
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kigyourittiguide/subsidy.html

プロフィール

広島県庁 商工労働局 県内投資促進課
投資促進担当 主任 八巻 淳さん
広島県のオフィス誘致施策を担当

「オフィス移転に最大2億円」の反響は?

ーーまず始めに、今回の助成制度の概要を簡単に教えていただけますか。

広島県外のデジタル系企業やスタートアップを対象にした制度で、広島県への本社機能移転、もしくは短期プロジェクトで滞在をされる場合に、その費用を最大2億円助成させていただくというものです。

2021年2月までの期間限定のプロジェクトになりますが、今年10月に発表して以降、およそ1カ月で400件を超える問い合わせを頂いている状況で、反響の大きさに驚いています。

ーー1カ月で400件!すごいですね。やはりコロナ禍の影響もあったのでしょうか?

そうですね。問い合わせのほとんどは大都市圏の中小企業の経営者さまから直接いただいているのですが、やはり皆さん共通して、外出自粛期間を経てお考えが変わったと仰っています。

「今までは漠然と『東京で働くべき、東京に住むべき』だと思っていたけれど、ステイホーム期間を経て、そうじゃないということに気付いた」と。

この期間でリモートワークやオンライン商談が一気に普及し、職種によっては働く場所にとらわれる必要がなくなりました。働き方や暮らし方の固定概念がガラッと変わった。そこにこうした制度を発表したことで、注目していただけたのだと思っています。

ーー助成金「最大2億円」という額にもかなりインパクトがありますよね。

ええ。もちろん助成金の額は従業員人数やその他条件によって変わるため、詳しくはホームページの「サポートシミュレーター」で確認いただければと思いますが、小規模の移転でもかなりの支援をさせていただけると思っています。

例えば「東京にもオフィスを残しつつ、代表と社員数名は広島に移住する」という企業さまも多いんですが、仮に代表1名と社員3名が広島に移住する場合、およそ1150万円の助成を受けることができるんですよ。

※従業員数10名のうち、代表と社員3名が広島に移住する場合の助成金概算。移住にあたる初期コスト(オフィス内装工事費や機器・家具購入費等)を100万円と仮定

さらに、市や町によりますが、オフィス賃料を最大5年間100%サポートできるエリアもあります。社員のご家族も一緒に移住される場合、加えてご家族1人あたりに200万円を助成させていただいています。

ーー代表と社員、合計4人の移住で1150万円!しかも市町によっては賃料が5年間もタダ…。「地方へのオフィス移転」に漠然と憧れは抱いていても、これまでは資金的な負担もあって難しかった、という企業にとっては大きな決断材料になりそうです。

今のところ、他県を見てもここまでの助成制度を設けているところはありません。特に「社長や社員のご家族にまで支援をする」というのは広島県が初の試みです。

「仕事がある」ことが、移住の後押しに。企業誘致に込める思い

ーー財源の確保も難しそうな印象ですが、広島県ではそれほどまでに、企業誘致に注力されている、ということでしょうか?

はい。前提として、広島県では2010年ごろから「イノベーション立県」を掲げ、さまざまな取り組みを行っていましたが、ここ数年では特に県内の“DX(デジタル・トランスフォーメーション)”に関する取り組みを強化しています。

もともと広島県はハードウエア系のものづくりが強い県です。そこにIT、デジタルの風が吹けば、相乗効果で高いバリューを生み出すことができるのではないか、というのがデジタル系企業を対象にした理由です。

また、ここには個人的な思いもあって。

ーー個人的な思い?

私はもともと広島の生まれで、進学を機に上京したんです。卒業後は東京でしばらくWebメディアの編集や企画営業、プロモーションなどさまざまな仕事をしていましたが、2度目の出産を機に、地元の広島へ移住することになりました。

それから広島に戻り数年、子育てがある程度落ち着いたタイミングで「また働きたい」と思うようになり、県内でこれまでの経験が活かせる広報や企業プロモーションの仕事を探してみたんです。でも、条件に合う求人募集が全くと言っていいほどなかったんですよ。その時、「広島には、私が都内で積んだキャリアが活かせる場所が圧倒的に少ないんだ」ということを実感してしまって。

結局その後、縁があって広島県庁で働くことになり、企業誘致を担当させていただくことになりました。

この時の自分の転職活動を経て、移住者にとっては「仕事があること」「『ここで働きたい』と思える転職先があること」が大きな安心材料、判断材料になるんだということが分かったんですよね。

ーーなるほど、ご自身がUターンを経験されたからこそ、「仕事の選択肢の多さ」の重要性に気付かれたのですね。

ええ。やはりエキサイティングで新しいことをやっている企業はまだ東京をはじめとする大都市に集中しています。でもそういった企業が広島に沢山あれば、移住したいと思う人ももっと増えるはずです。

それに、私の3人の子どもたちが大人になったとき。世界中どこで働いてもいいけれど、もしふと「広島に帰りたいな」と思ったときに、彼らが「ここで働きたい」と思える環境が、広島にあってほしい。

本当に個人的な話になりますが、自分がUターンを体験して転職に苦労したこと。そして息子たちの将来と。その二つがあるから、このプロジェクトにも身が入ってしまって(笑)

広島なら叶えられる、「ゆとり」のある働き方

ーーでも、それが県庁の取り組みや方針とうまくマッチしたってことですよね。

そうなんですよ。企業誘致の担当になったとき、今回の助成制度の大元になるものがすでにあったんです。この制度を知っていれば、転職ではなく、仕事を持ったまま「会社ごと移住」が実現するのではないかと思いました。始めはつながりのあった東京の企業何社かに、移転に関するヒアリングを行ったんです。そこで聞いた企業サイドのニーズや移転にあたっての課題を課内に共有したところ、細やかに拾って具体的に分かりやすい制度に落とし込んでくれる方がいて。

それからさまざまな人の力を借りながら、企画をブラッシュアップしていき、無事形になったのです。県庁全体が本当に企業誘致に前向きで、今回のプロジェクトにストップを掛けようとする人は誰もいませんでしたね。

ーー「県庁」というと、新しいことには消極的なイメージでした(笑)

意外かもしれませんが、広島県庁は新しいチャレンジがしやすい風土だとは思います。例えば先ほど、今回の助成制度にあたり「移住社員のご家族も支援対象にするのは広島県が初」だとお伝えしましたよね。

これはすでに別の部署に異動した方の発案だったのですが、彼は当時、さまざまな転勤者にヒアリングをしたらしいんです。すると、ある企業で働いていた方が「広島は自然が豊かで食べ物もおいしいけれど、家族を東京に残しているから寂しいんだよ…」と仰ったそうで。

それで、「だったら、家族ごと移住できたら彼がハッピーになるよね!」という話になり、家族も対象にすることになったんです。このときも県庁には、反対する人は誰もいなかったらしいんですよ。

ーー他県の前例もない中で、すごいですよね。

もしかすると、広島県民特有のチャレンジ精神もあるのかもしれませんね(笑)

企業誘致の取り組みは、産業の振興だけでなく、移住促進にも大きくつながるので、本当にみんなが前向きに取り組んでいるんですよ。

企業が移転を決める判断材料の一つに、「その土地で人材が採用できるかどうか」がありますよね。でも、広島県で育ったデジタル人材の大多数は、大都市圏へ就職していきます。

今回の助成制度によって多くの企業を誘致することができれば、若い人たちが広島に戻ってくるかもしれません。すると、更なる企業誘致にもつながり、移住促進のサイクルができるわけです。

ーーなるほど。問い合わせ数も多いですから、期待が高まりますね。ちなみに八巻さんは、「広島で暮らすこと、働くこと」の魅力は何だと思いますか?

沢山あると思いますが、まず、私が初めて広島を出て上京した時に、ものすごい喪失感を感じたんですよ。広島には身の回りに自然が溢れていて、カープの情報が毎日シャワーのように降ってくる。それがなくなって、初めて広島の良さを実感して。

海や山、大きな公園に商業施設…子どもたちと遊びに行く選択肢が沢山あって、しかも、そのどれもが当日思いついても行ける距離にあるんです。

知事が言っているのは、「定時で仕事を終えると、一時間もすれば海に出て魚釣りができる。夏は明るいうちに釣った魚を料理して、ビールを飲みながらカープだ!」と(笑)。

ーー最高ですね(笑)

ええ。広島市の中心部ですら、街全体がなんだかのんびりしていて心地良い。大都市にはないちょうどいいゆとりが、広島の魅力なのだと思います。

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