HIROBIRO.ひろしま移住ストーリー2021 〜先輩移住者からのメッセージ募集〜 HIROBIRO.ひろしま移住ストーリー2021 〜先輩移住者からのメッセージ募集〜

縁もゆかりもない『広島』に住むわたしの物語

ゆーさん
40代前半
会社員(契約・派遣社員)
埼玉県から移住

突然の転勤、心構えする間もなく広島へ

 結婚するまでの26年、東京都下で実家暮らし。他県へ出る事もなく長閑な町で過ごしてきました。そんな私も結婚し、初めて実家を出て埼玉に家を持ち子育てをしていました。そんな日々の中でママ友と自転車を漕いでいた時に、突然その知らせが来たのでした。

「広島に転勤になった・・・・」「えっ、いつから?」「来月・・・」

家は?来年からの上の子の幼稚園は?お腹の子の出産は?頭は真っ白、自転車で交差点に突っ込みそうになりました。

 急な引っ越しをし、観光と仕事の出張でしか踏み入れたことのなかった広島での我が家の生活のはじまりです。

移住者が多くすっと馴染めた東広島

 今から10年ほど前のこと。広島の事がわからない上、出産前で身動きもとれず初めはやはり不安とホームシック。その頃普及し始めたSNSで友達と繋がり癒される日々でしたが、その生活は子供が幼稚園に入って一変しました。幼稚園で知り合う方と仲良くなっていくに従い見えてきたもの。それは、他県からの移住者の多い事。山口、大分、福岡、大阪、東京、神奈川、千葉、埼玉・・・・。みんな状況は同じでした。東広島は、新幹線駅もあり、空港も近い、そして大学や研究機関が多くあるため、他県からの移住者がとても多いのです。ドキドキしていた私も、人と出会ううちに多くの刺激的な仲間と巡り合うことができました。

海・山・空・街並み

 移住ときいて、長閑さや人付き合い温かみなんてワードが引き合いに出される事が多くあります。都心から長閑な田舎へ。そんな風に言うけれど、東京=都市・都会・人混み・ビル街に住んでいる人なんてごく一部。TVの中の場所なのではないでしょうか。私は東京出身だけれど、高層ビルのある都会ではなかったし、その後も埼玉の住宅街なんて、今住んでいる場所と変わらず車がないと暮らせないような平野。人付き合いも同じで、東京でも近所の方は皆知り合いだったし、近所付き合いもがっつりありました。だから、コミュニティはどこでも同じです。そして、移住してきても、その輪に入る事が可能な地です。とてもありがたいですね。

その中でもお伝えしたい広島に住むことの魅力のひとつは、山そして瀬戸内海。リフレッシュしたい時、無になりたい時、私はちょっと車を飛ばし海を眺めに行きます。こんな穏やかな海があるんだろうか。湖のようなさざ波、ターコイズブルーの水面が、心を癒してくれます。また、その道中目に飛び込む山の深い緑と、広島・島根エリアに多い赤茶色の瓦屋根の民家がまた美しいのです。どこを切り取っても写真になるような色、景色がいつもあるのは、とても心を豊かにしてくれます。

移住して働くこと・出会ったもの

 広島は、製造業をはじめ日本を代表する企業が実は多くあります。私もこちらに住むまではお恥ずかしい事に知りませんでした。私は、仕事をする中で日本の誰もが知る企業の方とお付き合いできたり、お話しを出来たりと、ここ広島にいるからこその距離で人と出会えています。東京にいたら、企業のトップの方と直接話せる機会はなかなかないから、距離の近さでいうと広島は本当に人と人の距離が近いのだと思います。

 私の様に育児中でも起業する方もいるし、創業のサポート場所も多くあります。私自身も行政のサポートを受けながら、この10年弱好きな事に突っ走ってきました。子供達がもう少し大きくなったら、さらなる挑戦やりたい事に尽力していきたいと思案中です。

 企業はじめ起業家の方、色々な活動の場が身近にある土地、個人の意見が広がって、大きなアイデアとなり形になる土地。それがここ広島です。

 

 年代問わずに、「昨日はありゃ全然あかんかった。また打たれた。」カープの結果が挨拶がわりで、「野菜いっぱいもらったんだけどいる?」って近所の方と物々交換したり、サンフレッチェを応援したり、ドラゴンフライズがすごい選手を集めて来たり、講師をしている方、絵を描く方、ハンドメイドで作品を作っている方、みんな色々なものに熱く・温かい場所。

 私は、広島での子育て生活を満喫しています。帰りたくなったら、さっと飛行機乗れば羽田に着く。それもまたいい。

受賞作品